次に来るかもしれないのはこれ、返品できるNFT。
ReFiもバズワードになるかもしれないですが、#4で取り上げたので良かったらどうぞ。
Polygonと関係があるか言われると微妙なんですが、DMで返品出来るシステムを構築するPJなどというのが来たりしたのでPolygonに関係が無くはないと思うし、どうせそのうち実装されるでしょう。
普段記事を書くにあたって、書いている内容よりは深堀して調べているんですが、真面目に書くと当然、情報の引用だとか根拠だとかを丁寧に一個ずつ用意しないといけないので週刊ぐらいになってしまいます。
そうするとトレンドの更なる先を行けないので個人レターの強みが薄めれるかなと思う所も。
ということでかなりカジュアルに書いています。需給を聞いてみたいところですね。
前回記事#11いずれ通貨安戦争は起こるのか?
概要
▼返品できるNFT?
▼日替わり定食。
①返品できるNFT。
いきなり攻めているタイトルですね。
これ大丈夫なのかと言われると全く分かりません。(主に証券に当たるのではないかといった部分で)
しかしアメリカ的価値観では当たり前だと思うので出てくるのも分かります。
公式
ポイント
▼技術的な安全性といった部分はわたしがコードが読めないので不明。
「枯れた技術の水平思考」という言葉があります。
なんだか悪いイメージのする言葉のように見えるのですが、実際はそうではありません。
「枯れた技術」は、「すでに広く使用されてメリット・デメリットが明らかになっている技術」のことで、「水平思考」(エドワード・デボノ提唱)は、「既存の概念に捉われず新しい角度から物事を見る」ということであり、要は「既存の技術を既存の商品とは異なる使い方をしてまったく新しい商品を生み出す」。結果的に開発コストを低く抑えることができるのが特徴。
引用元:wikipedia
この枯れた技術の思想は広く使われており、直近ではASTRでのスペースでも聞きました。
uniswap v2のフォークがこの世には山ほどあるわけですが、新機能を何も追加せずにそのままコピペすると少なくともuniswap v2と同じように頑強なんです。
あのPancake swapでも初期には事故が起こっています。いじるってそれぐらい大事で、その後事故が起こっていないからPancakeをそのままコピペフォークさせるのがいいという思想は至極当然と言えるでしょう。
これを何かいじってしまうと色々と監査コストやらがかかりまくった上に、それでも事故るかもしれないんですよ。だから手抜きのように見える安全意識という奴です。
uniswap v3はあるんですが uniswap v2は残すんですよ。これは何故かというと v3は新しいから危ないかもしれないんです。
だからv2がいいという人は必ず居て、その人たちの為に残しておかないといけないわけです。
▲話がそれました。
まとめるならば、新しい技術というのはこの絶対に巻き戻しが効かない界隈において極めて危険な訳です。
なのでERC-721Rというのは返品を可能にするのかもしれませんが、ロックされている資金がアタックされて抜かれて返金資金が消えただとか後々変な脆弱性が発生するだとか、新しい技術が対応してくれないとか、いろいろな騒動が起こるリスクは当然考慮しなければいけません。
リスクが高いほどリターンが高いので、そういう人体実験的ハイリスクに対してのリターンとして(誰もが無意識ながらも)最初は注目度が高まって結果的にMoonしやすいというのはあるでしょう。
実際AzukiはERC721-Aだったから上がったと説明される事もあります。
ERC721-Aの説明はrmanzoku.ethさんの記事へリンクさせていただきます。
ありがとうございます。
参考:Azukiが開発したNFT規格ERC712Aは何を行なっているのか?
ポイント2
▼返金が行えるとどうなるのか。
国内法(というかアメリカでも大丈夫かしら、色々ロードマップとか付けると)ではノーコメント。
とりあえず考え付くこととして、当然ですがフロアプライスが返金期間中はmint割れしなくなります。0.05ETHなら0.05ETHです。(gas代は帰ってこないでしょう)
となると買い手側からすると非常に安心感があります。
加えて、大義として「売り手は説明責任とリスクを負うべきである」というのが書かていますしそれ自体はその通りだと私も考えます。
マーケティング費用を撒いて、全部返品されたら赤字で失敗するでしょう。
そういうリスクを負えという話で、結果的に手軽なscamが減って浄化されるだろうと、恐らくそういう意図と捉えました。
であれば、当然買い手の側からすると「ERC-721RじゃないPJはやましいことがあるのではないか?」という考えにまず至るでしょう。
だから、このERC721-Rというのはスタンダード化する可能性は十分あります。
それ以外は相手をしてもらえなくなるという点で。
その一番最初であれば後々…。これは個人の考え方次第ですね。お気をつけて。
人体実験リスクは変わらず存在します。
ポイント3
▼もしスタンダード化した場合、恐らくはNFT市場の上値余地は大幅に下落するし冷え込んでしまう。
NFTは今の所は底値が0の代わりに上も青天井です。
底値が保証されると、基準価格が出来てしまうので恐らくはあまり上がらなくなります。(リスクが小さくなった分リターンも小さくなる)
これが最低買取価格なのだから、これより大きく離れると危ないよねというのが比較的可視化されてしまう効果があるので10倍100倍1000倍みたいなドリームは大幅にしぼむでしょう。
逆にPJ側として考えてみましょう。
まず返品リスクを避けなければならなくなります。損失が出ますから。
となると、安かろう悪かろうは出しにくいんですよ。これは返品リスクが高い。
顧客を選ぶ必要があります。
単価を上げて一人から大きくとるビジネスモデルに変化する可能性があります。
返品といった行為を取りそうにない方々向けにのみ販売する、高額mintモデルを私なら考えます。
結果的に枚数は相当絞られて極少数の人しか買えないVIP向けNFTモデルというのをまあ、やりますよね。
しかし、相当巨大なバックが居ないとそういった方々を満足させられるサービスを提供できないでしょうからERC721-RはスタンダードではあるがVIPしか持っていないといった規格になる可能性があるでしょう。
ただ、これはいずれ巨大化しすぎると販売側のリスクリターンが全く合わないので廃れるかもしれません。
例
5,000ETHの予算でmint価格が30ETHで500人に売るのが目標。10,000ETHの利益を出す。
その後サービス料に8,000ETHぐらいかかる。そんなPJになったら危なくてやってられないでしょう。全部希望的観測ですからね。全部返品されたら-5,000ETHです。
しかも継続収入がこのモデル出しにくいんですね、下位コレクティブルは安かろう悪かろうになるために出しにくいし二次流通も起きにくいので。
ポイント4
▼ゲームとの相性は?
結構いいんじゃないでしょうか、こちらでスタンダード化する可能性があります。
というのも、今現在ではNFTだけ売ってsoooonしているPJは当然のようにいっぱいあるので…。
返品期間過ぎるまでsooonしてればいいんです、ゲームはどうせ作りますから。
ゲームが盛り上がったら、NFTは後から上がるので返品した人は泣けばいいです。
そういう方向性で相性が良い。
ただし先にmintした売り上げでゲームを作るつもりのPJは資金がショートしてとん挫しますよね。
結果的にドリームだけ語って破綻するゲームのPJはむしろ滅茶苦茶増える可能性があるので、これはmintの売り上げが無くてもゲームが作れる資金を最初から持っているPJ以外は消失する世界を招く恐れがあります。
ある意味で浄化作戦はこっちにクリティカルに効きますね。
▲まとめ
①技術的な安全性は全く未知です、初期には人体実験プレミアムが付く可能性があります。
②コレクティブル市場にはマイナス影響を与える可能性があります。
一時的にVIPビジネスをやるかもしれないですが巨大化するほど提供側のリスクが大きくなりすぎて割に合わなくなり破綻しえます。
よってERC721-Aがガン無視されることもあり得ます。
しばらくはこれを使って0.05ETH等で売るPJが出てくるでしょうが、返金で死にまくる姿を見て誰も使わなくなると予測します。
上値余地も小さくなるので技術的なリスクが残ったままを踏まえるとリスクリターンは低いと考えます。gas負けしそう。
③ゲームとは相性がよさそうなのでスタンダードになるかも。
技術的なリスクが無ければ採用しない理由はないという顧客理論が恐らく強いので、BCGマーケットにおいて強いバックのいない草PJは除草される浄化効果が働くかもしれません。
④個人作家マーケットへの影響。
未知です。
openseaの共用コントラクトが排除される可能性はそこまで低くないかもしれません。
「返品されるリスクに向かい合う度胸も無いのか?」という顧客の問いかけツールとしては強力ですから。
作家側も「返品されるような程度の物は提供していない!」と度胸試しのしあいですね。
これは返品されなければ価格にプラスでしょうし、されても理解できない奴が悪いの精神で作り続ければやはりプラスでしょう。
ただダメージを受ける方は当然居ます、これがスタンダード化した場合かなり過酷になるでしょう。
②日替わり定食。
非常に長くなってしまいました。
NFTの画像消失対策サービスが登場しました。
IPFSに保存されているといっても保存の維持のお金はかかります。
dweb(あえてweb3と言わない)の世界では、基本的にユーザー側が何もかもメンテナンスコストを払う(環境変化に対する自己学習も含めて)という大前提が存在するので(すごく身近な例はgas代です)いずれ画像は消える可能性があります。
トークンとしては残るんですが、絵はなくなっちゃう。
そういうのを紐付けて自己管理する時代はいずれ来るでしょう。
とはいえ、サービスの裏側はDYORで。私も未調査です。