前回記事:#13 Polygonのセキュリティ
今日はTwitterで色々だらだらと書いてしまったのを頭の体操を兼ねて整理しようと思います。
①L1の高すぎるgas代。
何故Ethereumの拡張が必要なのですか?
→Gas代が高すぎるから人類の使うものではない。
これに異論はあまりないと思います。
では、Gas代はどこへ行っているんですか?
ガスとは、ユーザーがネットワークとやり取りするためにイーサリアムが要求するイーサ(ETH)の数を表す言葉だ。ガス代は、取引を検証するために必要とされるエネルギーに対するイーサリアムマイナーへの報酬、そして悪意あるユーザーがネットワークを攻撃するには、コストがかかり過ぎるようにすることで、イーサリアムネットワークにセキュリティを提供するために使われる。
加えてEIP-1559からは支払いgas代の一部がバーンも行われています。
これによってETHは供給無限なんですがバーンの方が強いのでデフレになっています。
さて、少し戻ってDwebの考え方に戻りましょう。
従来のweb2ではサーバーの維持は運営者がコストを払うものでした。(間接的にサービス料で徴収されているとしても)
ですが、Dwebではユーザーが支払うものです。gas代はその筆頭でネットワークを維持するためのコストです。
つまりEthereumの高いセキュリティは、あれだけ高いgas代を払わないと維持できないのです。
ですが!
ユーザーは、安い手数料が良い。
だからこそPolygonやDYDX、Arbitrumといった普段使いはこっちでしなさいというチェーンが存在する訳です。
さて、問題にお気づきになられたでしょうか?
手数料が支払われないとEthereumが維持できないのですが、皆は払いたくないのです。
L2等に人々が移住するのは進んでいます。
進んでいますが、その分だけ最近gas代が低く安定していますよね。つまりネットワーク維持コストが余り払われていないのです。
概ね、2020年のDeFiサマーの時、2021年初の海外でNFTバブルが起こったタイミング、夏以降のNFT再発、そして最近の落ち着き感と一致している感じでしょうか。
このgas代は恐らく低下していくでしょう。上がる理由がありません。
Polygon他の開発は進んでいますし、同じPJが存在するならみんな安い方に住みたいはずです。
その為にずっとL2等を進めてきたのですからそもそもそうなるべきなのです。
②みんながL2等に移住したらL1はどうなるの?
みんながL2に移住した場合、EthereumのGAS代は恐らく非常に安くなるでしょう。
そうなるように皆で頑張ってきたのですから、そこは当然の結果です。
そして、そうなるとネットワークが維持できなくなって崩壊します。
そんなばかな!?
そう、そんな馬鹿な話があってたまるかという話なのですが、まさにその通りなのです。
Ethereumのガス代に国家主権の崩壊を見る
https://takayuki.hagihara.tokyo/blog/2022-04-09
独立系の暗号資産は何らかの方法で維持費を稼げないといけない。ブロックチェーンの場合だと採掘も行わなければいけないし、一定の役割を担うサーバーやネットワークのリソースを供出するビジネスが持続可能でなければならない。プレーヤーが減りすぎて安全性が損なわれれば、暗号資産自身への信頼が失われ当該暗号資産の信用が崩壊する。
暗号資産は、全ての取引の記録が残り、消えることはない。つまり、その費用負担がどんどん重くなっていくということだ。参加者が増えると処理スピードも問題となってくる。その問題を解決するためにアルゴリズムの開発も続いているが、まだ黎明期で今後どう推移していくのかも不透明だ。「イーサリアムの「ガス代」とは?【基礎知識】」にあるように取引コストがかかる。もちろん銀行同様に取引手数料もかかりガス代を含めて引き落とされる。私の先月の実績ではcoinbaseのウォレットからtor.usのウォレットの送金で、3%弱になった。ふと落ち着いて考えてみると、全ての取引には何らかのコストがかかっている。暗号資産の取引に参加するということはその世界の維持費用を負担しなければいけないだけだ。
つまりETHの価格は維持あるいは上昇しなければいけないのですが、皆がL2やサイドチェーンに移動するとマイナーの収益が下がるのでマイナー離れが起こりセキュリティが低下するのです。
すると信頼が低下することで価格が落ちるというネガティブスパイラルに突入することがたやすく予期されてしまうでしょう。
なんという矛盾した世界。
これは分散型の抱える最大の問題です。
中央集権にしてしまえばサーバ管理者が払えばいい訳ですが、ぶっちゃけて言えば、これは国家以外に担えないでしょう。
何故ならサーバ管理費はサービス料に上乗せされますから間接的に消費者から徴収されている点は全く同じです。
その消費者が払っているのは法定通貨ですから根本的には国家に依存しています。
よってブロックチェーンは国家になり得るのかといった、壮大な話に繋がりやすい訳ですね。
③価格は信頼に対して付く。
bitcoinはPoWです。
そしてその中での圧倒的強者であり、その頑強さえ故にデジタルゴールドといった異名があります。
これに脳死でお金を貯金しても安心だろうと、そういう見方をされている訳です。
一方でEthereum2.0や最近の様々なチェーンのコインはPoS或いはそれに近いものを採用している場合があります。
プルーフ・オブ・ステーク
https://bitcoin.dmm.com/glossary/proof_of_stake
プルーフ・オブ・ステークは、その暗号資産(仮想通貨)を多く持っているほど承認の役割を割り当てられる確率が高まる仕組みです。そして承認作業が完了すると、承認してくれた参加者に新たな暗号資産(仮想通貨)が報酬として付与されます。この承認作業のことを鋳造(mintingないしforging)と呼んでいます。
PoWの価格はイメージしやすいんですよ、どれだけ計算力が突っ込まれているかによって防御力が上がりますからその分だけ安心してお金を貯金できる…と。
実際はともかくそう考えやすいのは確かです。
ではPoSの価格発見はどうやって行われるのか?
これは51%アタックがカギであるとわたしは考えています。
51%を保有した時点で悪意のある攻撃が可能になります、つまり51%を取ってしまえば中にある価値を自由自在にできる。
ならばです、それならば中にある価値を全部引っこ抜くのにかかる金額より安くなると裁定取引が働くわけです。(買えば必ず得する底値)
1000億円を盗むのに100億円で出来るんだったら9倍ぐらいには速攻でmoonしますよ。
それでも100億円儲かりますからね。
これ以外にPoSの価格上昇は説明できません。
ですので、ETHがPoSに移行した後は、その値段は中にある総価値に依存するという事になるでしょう。
PoWと違って維持コストが大幅に下がりますから、損益分岐点がかなり下がります。となるとその分だけステーカーはETHを売るとめっちゃ儲かる→下落を招くのでネットワークに参加するメリットが徐々にしぼんでいき、セキュリティが低下します。
セキュリティが低下するとお金が逃げていくので中の総価値も高速で減少していきやはり崩壊してしまいます。
なんてこった!
まとめましょう。
PoW:ハッシュレートが圧倒的に高ければ脳死で貯金するのに向いている。だから放っておいても上がりうる。ただし、同じ種のロジックで掘れるものは1つしか生き残らない。(BTCとETHのマイニングロジックは違う)
PoS:中の総価値に依存する。よって中に価値を産出したり呼び込んだりしないといけない。中の人が頑張れば上がるがETHが発生してくる速度より早く頑張らないと勿論下がる。
長すぎるので今回はここまでで。続きます。
④日替わり定食。
中に価値を呼び込むと言えば、現実社会から結局色々来てもらわないといけないんですよね。
つまりブロックチェーンは現実社会に価値を提供できなければいずれ耐えるでしょう。
少なくとも現実との繋がりが必要です。
わたしはPoWというのは現実との繋がりが存在していてクリプトの中で完結していないという点でパイを拡大するうえで必ず必要な、最高のPJだと信じています。
とはいえ、それとは別で現実ビジネスで使っていただくことも大事。
分散型医療システムだとか。ネガティブな事は言わずに忖度すべきな気はするんですが、わたしはDAOは言論の自由ぐらいは保証されていないと駄目だろうと思っているので。
①分散型医療システム、正直読んでもふわっとしすぎている。信仰案件感がすごい。
②1000億枚あるらしきトークン…。
コントラクトアドレス:0x8640353cdc9778deab0df45d12fb3013deac079c
FDVが3兆円ぐらいありますよ、大丈夫これ、本当に大丈夫?
deployerがコントラクトアドレスじゃないから動けるぞ、大丈夫か、少なくとも私だったら秒で逃げる!
③一応ヤフーfinanceに記事はあるけれど…。
DEVITA Global joins hands with Bodi Insurance Group, Mongolia's premier insurance provider, to advance a decentralized health data sharing economy.
https://finance.yahoo.com/news/devita-global-joins-hands-bodi-132100571.html?guccounter=1
④テレグラム
いやこれ回答になってなくないですか、大丈夫これ、本当に大丈夫?
⑤アロケーション
ethscan上の1000億枚とずれがある100億枚になっている。
残りの900億枚の行方が探してもよく分からないのでこの枚数は合っているのかもしれないですが、運営のアドレスが96億枚持っているのは確かでアロケの表記と全然違う。
疑問しかない。
このRTとか見てると結構まとまった支持層みたいなのは存在しそうなんですが…。
CMCより
How Many LIFE Tokens Are There?
Total Supply of DEVITA's LIFE tokens is 10,000,000,000 LIFE
However, the Maximum Supply has been set to 100,000,000,000 LIFE.
*The Max Supply has been set this way to accomodate for the minting feature for the individual DID issuance.
*Mint Token Function: Initially, everytime a new user completes KYC verification and is issued their ONE-ID, 1,000 new LIFE tokens will be minted via smart contract. Upto first 100,000 new users, the Mint Token amount will be 1,000 LIFE. Afterwards, from 100,000 users to 200,000 users the number of LIFE tokens minted will halven to 500. After that, each time the number of users doubles, the number of LIFE tokens minted will halven. *Of the minted tokens per user, 20% goes to the new user in the form of the ecosystem stable token ʟUSD after being collateralized. 20% goes to LP Allocation. 20% goes to the Rewards Pool. 10% goes to the Marketing Fund. 10% goes to the DAO Fund. 10% goes to Reserves. 5% goes to Tax. 5% goes to Charity/Donations
MAXは100億だけど、DID使って登録する初期ユーザーひとりごとに1000mintだよ、ユーザー増えるとだんだん減っていくよ、そのために最大1000億を設定してるよ。
なんかもろもろで色んな所へ移動するよ、説明が分かりにくいので結局いくら貰えるのか分からないよ。
うーん。
個人的にアヤシイ度SSS+です。仮に上がったとしても一切後悔しないレベル、だってFDV3兆円だし…。
環境とか医療とかSDGsとか、耳障りがいい言葉ほどしっかりと裏取りしようね。
魔界だー!
トラストも度が過ぎると良くない。